ボリューミーな名刺を制覇する
「美しくて、彫刻的。」2008年のEuroshop国際見本市に出展されたこのウォールを見て、審査員はこう評価したそうだ。
紙管が積み重なってできた、蜂の巣のような外観の壁。会場を訪れた人は、まるで刀を抜くようにそっと、あるいは魔法の杖を吟味するかのように、筒を抜いてみる。するとその中の幾つかには、たくさんのカードが入っていた。
ビジネスシーン向けに開発されたウォールではないにせよ、それでも筒にカードを入れて保管するという発想は、何かと職場でも役立ちそうな気がする。
たとえば近年では名刺クラウドなるものが登場し、社内ネットワーク上で名刺を共有することも頻繁にみられる。でも、名刺自体がデジタル化しているわけではない。紙を互いに渡し合うやりとりは、実にシンプルで簡単なので、廃れることがない。というわけで、どんどんたまっていく現物の管理のほうはどうすればよいのかを考えたとき、確かにこのボリューミーな壁は、なかなか役立つかもしれない。事業部門ごとに利用エリアを区切り、筒の色を変えるなどして使ってもいいし、もちろん各筒の先頭にラベルを貼れば五十音順に仕分けられる。
名刺以外の、諸々のカードをしまうのにも最適だ。たとえば、行っておいしかった飲食店のカードを、カフェや飲み屋などジャンルごとに分けて筒に入れていけば、幹事のいつかの店選びの参考にもなるだろう。社内で共有したいカードの保管には、まさに最強のウォールといえるかもしれない。
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