カベ未満、パーティション以上!
サンフランシスコにあるObscuraデジタルの本社オフィスがこちら。
この職場は、まるで帆を張ってセーリングに出たような爽やかさと、どこかの宇宙基地にやって来たような近未来感の両方を兼ね備えている。ギラギラ感やツンツンとした印象はなく、落ち着いて身を任せられる。ロックバンドに例えれば、大御所のU2といったところだろうか。
細部に繊細なセンスが光るオフィスでもある。たとえば、下の写真にあるような、何気なく立っている白い仕切り。正方形のタイルがただ並んでいるかのように見えるが、少しずつ隙間が空いており、そこを棚として活用できるようになっている。棚の広さは各場所で微妙に異なるが、ここに資料や本や辞書など、何でも置くことができる。普通の棚とは違い、全部がすべて真正面から見えるわけではなく、大部分は斜めから見なければ分からないので、社外の人がパッと見たときの印象も、クールでスタイリッシュのままに保てる。
確かに仕切りというのは、オフィスで最も殺風景になりがちなアイテムの一つである。壁のようなものだから仕方ないといえばそれまでだが、そこで普通のパーティションを使うか、あるいは一工夫できるかどうかで、職場の雰囲気や仕事における動線は、ぐっと変わってくるのだ。あるいはもしあなたのオフィスに、壁を作るわけにはいかないけれど、パーティションでは少し物足りないといった部屋があるのなら、ぜひこうした空間構成術を参考にして頂きたいと思う。
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