オフィスで、浮かんでみる
色が色を失っていく時代。オフィスに本当に必要な色は赤だ、と思うことがよくある。白と、グレーと、黒だけで、果たして仕事ははかどるのだろうか。赤は、大統領のタイの色、情熱の色、信頼の色、そして何より人を惹きつける色である。
赤はフランスの曇った空にもよく似合う。パリの子どもにとって、「赤い風船」とは、太陽のいない空を魅惑的な空間に変える一級の芸術品といえるかもしれない。
日本のデザインユニットh220430は、1953年のフランス映画「赤い風船」からインスピレーションを得て、Balloon chairを創作した。
まるで、ふわりふわりと宙に浮かんでいるように見えるが、実際は背後の壁に固定する仕掛けになっている。風船はFRPで出来ているため、割れる心配はなし。あなたの夢も、しぼませることはない。
オフィスの託児所や中庭に置いてみたい衝動に駆られる、このアイテム。一目見るだけで、一気にやさしい気持ちになれるはず。
一人でぼーっと座って浮遊感に浸るのもよし、子どもと並んでおしゃべりするのもよし、仲間とランチをとるのもよし。
風船と親友になれるのは、もはや映画の中だけではなさそうだ。
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